生産関数によるアプローチ|ミクロ経済学(7)
生産関数
企業の利潤を理解するために、今まで費用を考え供給の特性をとらえた来た。
ここでは、生産に対する投入物と生産物の関係性から、利潤の最大化について考えてみる。
生産に対して投入するものを生産要素と呼ぶ。
生産要素をどれくらいの投入したときにどれくらいの生産ができるかを示した関数が、生産関数となる。
生産要素は、土地、設備、人、材料等だ。
横軸に生産要素投入数L、縦軸に生産量xとなる。
x=f(L)
限界生産性
限界生産性とは、投入数を一単位増やしたときの生産量の増加分のことを言う。
限界費用と同じく、生産関数を微分することで求められる。
限界生産性=f'(L)
経済学では、限界生産性は投入数の増加に応じて低下するのが、前提となる。
ちなみに、限界生産性が
下がるのを「収穫逓減」。
変わらないのを「収穫一定」。
上がるのを「収穫逓増」
と呼ぶ。
繰返しになるが、経済学では、収穫逓減が前提となる。
利潤最大化条件
収穫逓減が前提となるため、投入数を増やして行くと、投入数一単位当たりの生産量の増加分が減っていく。
つまり、売り上げの増加分(=限界収入)も減ってくる。
ちなみに売り上げの増加分を
限界生産物価値と呼ぶ。
投入数一単位のコストは同じなのに、それにより増える収入が少なくなっていくのだから、どこかて採算があわなくなる。
しかし、上回る限り利潤は増えるのだから、イコールになるまで生産し続ける。
ここでは、投入数一単位のコストは、生産要素の価格といえる。
さらにそれは費用の増加分だから、限界費用になる。
つまり、
費用関数で考えていた、
限界収入=限界費用
は、生産関数によるアプローチでは、
限界生産物価値=生産要素価格
となる。
photo credit: pedrosimoes7 via photopin cc
編集後記
生産関数によるアプローチは、それほど難しくないですが、費用関数によるアプローチと分ける目的があまりよくわかっていないかもしれません。
お断り
当ブログは、「先生が生徒に説明をする体(てい)」で書いていますので、ご理解の上、参考にしてください。
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