効用関数をしっかり理解|ミクロ経済学(8)
効用と選好
効用とは、満足度。
選好とは、好き嫌いのことを言う。
例えば、私はコーヒー一杯がビール一杯よりも好き(それを効用が高いという)だが、私の後輩はビール一杯の方が断然好きだ。
この場合、経済学的には、
私とその後輩は異なる選好を持つ
という。
一度、妻に
俺とお前は異なる選好を持っているようだ。
と言ったら張り倒されそうになったので、決して真似はしてはいけない。
また、推移性という言葉がある。
経済学の前提では、推移性を満たす。
例えば、
ラーメンよりカレーが好きで、カレーよりチャーハンが好きだが、チャーハンよりラーメンが好きということはあり得ないということだ。
効用関数
効用関数とは、ある財の組み合わせからどれくらいの満足度になるかを示した関数だ。
例えば次の効用関数を考えてみる。
u(x,y)=xy
ここでは、xをコーヒー、yをサンドイッチとしよう。
コーヒーが2杯で、サンドイッチ1個なら効用水準は2だ。
また、
コーヒーが2杯で、サンドイッチが2個なら効用水準は4になる。
ここで、
片方の財を一定に保ち、もう片方の財を一単位増加させたときの効用の増加分を限界効用と呼ぶ。
この例でいえば、
サンドイッチの限界効用は2ということになる。
無差別曲線
同じ効用水準の点をつないだ曲線を無差別曲線と呼ぶ。
無差別とは、効用の差が無いということだ。
これは、地図の等高線のように、効用水準が4の無差別曲線と効用が6の無差別曲線は決して交わらない。
また、どの財においても、消費量が多いほど効用がたかくなる。
これを単調性が成り立っているという。
限界代替率
効用水準を一定にするために、片方の財を一単位減らしたときに、もう片方の財が必要な増加量。
つまり、x財をy財で置き換えたときのy財の量と言える。
このときの式は
限界代替率=x財の限界効用/y財の限界効用
これは、無差別曲線の傾きで表される。
photo credit: Patrick Hoesly via photopin cc
編集後記
だんだん難しくなってきましたね。
次は予算制約について解説する予定です。
お断り
当ブログは、「先生が生徒に説明をする体(てい)」で書いていますので、ご理解の上、参考にしてください。
もし、間違った表現などがあれば、こちらへご連絡ください。
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